サンタクロースを見た!
クリスマスにはたくさんの思い出を持っている人が多いと思います。中でも子どものときのクリスマスは忘れないのではないでしょうか。
暮れ近くに、息子の幼稚園の先生がやってきました。ペープサートをやるので、貸してほしいとおっしゃるのです。ペープサートとは紙に登場人物や背景などを書いて、割りばしなどの棒をつけて動かす紙人形劇です。たしか『ノンタン サンタクロースだよ!』だったと思います。団地のママさんコーラスで、クリスマスに子どもたちを招いて見せようと意見がまとまり、台本を書いたり、絵をかいたり、大奮闘して作りました。挿入歌も入れました。幼稚園の先生が2部合唱の可愛い曲を作ってくれたのです。練習しながらも工夫して、いいものが出来ました。
当日はずいぶんたくさんの子どもたちが集会場に集まってくれました。演じる方は初めてでしたが、一生懸命さが通じたのか、大きな拍手を頂きました。確か翌年もやったと思います。近くの幼稚園にも頼まれて、行ったりもしました。子どもたちがいっしょになって声を出してくれて、盛り上がりました。楽しかったです。
さて、我が家に来られた先生は、おっしゃいました。障害をもつ子どもたちのいる施設に行って、ぺープサートをやりたい。それも一人で行くとおっしゃるのです。登場人物が5人ぐらいの物語です。それじゃあと、コーラスの人に声をかけて、3人で行くことにしました。下の娘も連れて行きました。出番を待つ間、控室で待つのですが、びっくりした光景がありました。サンタクロースの衣服を着た若い男性たちが5,6人、にゅうっと現れたのです。大きな袋を持っていました。娘はきょとんとしています。そのとき、私は思ったのです。今まで、「サンタクロースはほんとうにいるんだよ」と言い続け、娘も絶対いると信じていたのに、これじゃあ夢がつぶれてしまうのではないか。
この夜のことは忘れているのか、娘は長い間、サンタさんの存在を信じてくれていました。私たちのペープサートを一生懸命見てくれた子どもたち、サンタさんのこと、クリスマスが近づくと、いつもこの日のことを思い出します。
もうすぐ今年も終わりますね。つたない文章を読んでくださった方、ありがとうございました。
来年はどんな年になるでしょうか。日々の暮らしのなかで、心が温まるような出来事を見つけていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
皆様にとって来年が、もっと輝ける年でありますように。皆様の健康とともにお祈りいたしております。