効果的な情報発信をするにはコツがあります。そのスキルとノウハウを、マスコミ事情に精通した講師が余すことなくお教えいたします。
昨今、自治体においても情報発信の重要性が認識されており、積極的な広報活動が行われています。ある県では、県税の未納額が年々膨らみ続け、総額 5 億円に達していましたが、効果的な情報発信により、未納額の約 2 割にあたる 1 億円以上を回収することができました。成功すればお金をかけずに宣伝をすることができるという魅力的な施策ですので、多くの自治体では重点的に情報発信に取り組むようになってきています。
ただ、実際のところ、そううまくはいきません。「行政からのニュースリリースはほとんど面白味がなく、取材する気にならない」というのが多くのマスコミ記者の共通した見解です。特に工夫もせずに、ただ伝えたい情報を発表する、といった感覚で発信していれば、それは当然かもしれません。
それでは、どのようにすれば、記者が興味を持ち、思わず取材したくなるようなニュースリリースになるのでしょうか。
マスコミ記者の関心を惹くために
まず、やってしまいがちなのは「相手に知らせたい情報」を発信してしまうことです。しかし、実際にすべきことは、自分本位ではなく相手本位、すなわち「相手が知りたい情報」を提供すること。これが、情報発信の大前提です。
では、記者はどこから知りたい情報を判断するのか。通常、記者はニュースリリースのタイトル(見出し)から瞬時に、その案件を取材するかしないかを判断します。「タイトル(見出し)一つの巧拙」が、記者の取材意欲を左右し、その結果“ベタ記事”が囲み記事や3段見出し記事になるケースは、これまでに枚挙にいとまがありません。従って、まずは見出しの作成に工夫を凝らし、記者の関心を惹くことに全力を傾けることが重要になってきます。
また、発想を変えた視点で発信することも大切です。発信したい情報は、必ずしも面白いものばかりではないでしょう。その際に、いかに考えて情報を“企画化”(素材を調理・加工すること)し、「なるほどこれはおもしろい」と思ってもらえるような内容で発信できるかがカギになります。
今挙げさせていただきましたのは、情報発信するうえで必要なポイントのうちごく僅かですが、このように取り組むことで、行政から出るニュースリリースがマスコミの記者に関心を持たれ、よく読まれ、その結果取材され、報道される、という好循環につながり、大きな波及効果が期待できるのです。
本研修ではそのために必要なスキルとノウハウを、マスコミ事情に精通した講師が豊富な事例をあげながら余すところなくお伝えしていきます。
研修の特徴
1.情報の発信側(県市町村)」ではなく、「情報の受信側(マスコミや社会など)」の視点に立ったセンスと
企画力、それに戦略的展開を習得することで、パブリシティ効果を飛躍的に高めることができます。
2.豊富な事例を紹介することで、具体的で、臨場感を訴求します。
3.マスコミ対応に精通した講師が担当いたします。
4.既に他の自治体で成果を上げている研修プログラムです。
習得が期待できる知識・技能等
1.情報発信の基本である「効果的なニュースリリースの書き方」のスキルとセンスが身につきます。
(すでにいくつかの自治体で実証済みです)
2.情報の受け手であるマスコミ記者の特性について熟知することで、「情報発信のTPO」の重要性を知ることが
できます。
3.いかにマスコミ記者の興味と関心を引くか、発信する情報の「企画化」の発想の仕方や技能をワークショップで
体得できます。
研修のコンセプト・考え方の基本
1.講義はわかりやすく、楽しく学べる内容であること
2.豊富な事例を挙げることで、実践的なスキルとノウハウを習得すること
3.ワークショップを通じて、参加者が当事者意識をもって戦略的な情報発信を体験すること
プログラム(一例) 1日研修
時間 | 概要 |
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午前 | 第Ⅰ部 : 講義 2.情提提供における「アイドマの法則を知る」 3.記者に関心をもたせる情報「5つの要件」を知る 4.マスコミ(記者)が関心を抱く「3つの話題」を知る 5.「発想を変えた視点」を持つ 6.取材対応上の話法のポイント 7.記者とコミュニケーションを強める対応のポイント |
午後 | 第Ⅱ部 : 演習と添削と講義 2.研修生のニュースリリースの添削と講評1(代表的例の4~5例) 3.講義:情報発信力を高めるニュースリリースの書き方「7つのポイント」 4.講師の作成したモデル・ニュースリリースの説明と解説 5.演習2「ニュースリリース作成に再挑戦しよう!」 6.研修生のニュースリリースの講評2(代表的4~5例) |